1/21のまちの保健室(ペルソナとシャドーが教える自分をもっと大切にするヒント)

人は社会の中で生きるために「ペルソナ」と呼ばれる仮面をつけることがあります。

このペルソナは、周囲の期待や役割に応じた自分を演じるためのものですが、これを使いすぎると、私たちの内面にある「シャドー(影)」が抑圧され、心の不調を招くことがあります。

ペルソナとシャドーの関係を、本日のまちの保健室で話題に出た事例をもとに、心のバランスを保つためのヒントを探ります。

 

1. 頼まれ事を断れない自分に疲弊する

 

職場で同僚や上司から頼まれ事をされるたびに「NO」と言えず、次第に自分のキャパシティを超えてしまう人がいます。

「断ったら嫌われるのではないか」「評価が下がるのではないか」という恐れから、自分を犠牲にしてまで期待に応えようとします。

 

これは「良い人」というペルソナが強く機能している状態です。

しかし、このペルソナが過剰に働くと、本来の自分の気持ち(シャドー)が抑圧され、疲れや不満が蓄積されます。実は「断ること」も大切なスキルであり、シャドーを尊重する行為でもあります。

 

自分の限界を認識し、適切な場面で「NO」と言う練習をしてみましょう。

「断る勇気」は、自分を大切にする第一歩です。

 

 

2. 知らないのに知っているふりをしてしまう

 

会議や雑談で話題についていけないときに、「知らない」と言うのが恥ずかしくて、つい知っているふりをしてしまう人がいます。

その結果、あとで事実関係を調べたり、さらにストレスを感じることも。

 

この場合、「知的でいたい」「無知を見せたくない」というペルソナが働いています。

一方で、「知らない自分」を受け入れるシャドーの部分は隠されてしまいます。

このような状況が続くと、自己否定感や無力感につながることがあります。

 

「知らない」と素直に言うことで、むしろ信頼を得られることも多いものです。

完璧である必要はないと認識し、「学ぶ姿勢」を大切にしましょう。

 

 

3. 上司や家族に我慢している自分は、自分自身のインナーチャイルドを傷つける

 

上司の理不尽な要求や家族の期待に応えようと無理をしているうちに、自分の感情を抑え込んでしまう人がいます。

特に幼少期に「我慢するのが当たり前」と教えられた人ほど、自分の感情を押し殺す傾向が強くなります。

 

このような場合、「良い社員」「良い家族」というペルソナが支配的です。

しかし、内面の「インナーチャイルド(幼い頃の自分)」は、認めてもらえないことで孤独感や傷つきを感じています。

 

自分の感情に向き合い、特に辛いときは自分自身を労わる時間を作りましょう。

「今日は自分を甘やかしてもいい」と思える瞬間を作ることが、心の回復につながります。

 

 

私たちは社会生活を送る上でペルソナを使う必要がありますが、それが自分自身を犠牲にするものであってはいけません。

シャドーの部分を否定せず、むしろ受け入れることで、より健全で充実した人生を送ることができます。

「自分はどんなペルソナを使っているのか」「シャドーを無視していないか」を定期的に見直し、社会的な自分(ソーシャル)と個人的な自分(パーソナル)のバランスをとることを「まちの保健室」に参加して心がけてみるのはいかがでしょうか?

 

1/21のまちの保健室にご参加いただいたみなさん、そしてこのブログを読まれたあなたの感想やご意見、お待ちしております。