10/13のまちの保健室(杜子春)

杜子春(芥川龍之介)

-あらすじ-

杜子春は金持ちの息子だったが、財産を使い果たして途方に暮れていました。

 

そんな時に目の前に老人が現れ、地面を掘るように言い、言われた場所を杜子春が掘ったところ、黄金が出てきました。


しかし杜子春はそれをまたたく間に使い果たして無一文になること2回。


杜子春は老人に三回目に出会ったとき、仙術を教えてくれと頼みました。老人は仙人だったのです。

 

そこで老人は杜子春をある岩山の上に残し「何が現れても一切口をきくな」といって去ります。杜子春はどのような質問にも、声を出しませんでした。


しかし、杜子春の前で両親が痛めつけられ、質問に答えるように促されます。それでもなお答えようとしない杜子春のために、両親への拷問は激しさを増していきます。 すると、息も絶え絶えな声で、「答えなくてよい、私は大丈夫だから」という声が聞こえてきました。


この声を聴いて杜子春は思わず「お母さん」と声を発してしまうのでした。


声を発した杜子春はこの世に戻り、目の前に立っていた老人から、もしあのまま声を出さずにいたら老人自ら杜子春を殺していたと伝えられます。


それに対して杜子春は欲もなく人間らしい暮らしがしたいと伝えるのでした。

 

 

今日のまちの保健室では、<杜子春>を参考に、親側から子どもへの「無償の愛とは」をみなんなで考えてみました。

 

親もひとりの人間。

 

完璧な親などを目指すより、最後に杜子春が仙人に伝えた「欲もなく人間らしい暮らし」ができることを親として幸せと感じれることが大切ですね。


「欲もなく…」

親は、子どもに期待してしまうので、親になるということは人生の修行をするということなのかも知れませんね。